朝七時

この寺に七十有余年生きていま老境に入る住僧は 白服に黒衣・墨袈裟を身にまとい 喚鐘を打つ

静涼の森に響く鐘の音は 目覚めの時を待つ〈いのち〉に届くだろうか 嘆きつつ

あかつきを待ちわびて 真夜中を過ごせし人に届くだろうか   

今朝もまた 〈世の中安穏なれ 仏法広まれ〉と 

三世・阿僧祇劫を貫く如来の頌(うた)を誦(じゅ)して 

念仏成仏の道に立つ 一日のはじまり

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